第5話|入院当日から手術が決まるまで

今回は、交通事故の翌日から入院、そして手術が決まるまでのお話をさせていただきます。
事故の翌日の朝。 身体中の痛みで何度も目が覚め、ほとんど眠ることができないまま朝を迎えました。 目が覚めて最初に感じたのは、「昨日より痛みが強くなっている…。」ということでした。 特に右鎖骨の痛みは想像以上で、少し身体を動かすだけでも激痛が走りました。 事故直後は右肩と右腰の痛みが中心でしたが、一晩経つと首や背中、腕など、昨日は感じなかった場所まで痛みが広がっていました。 これは交通事故では決して珍しいことではありません。
交通事故のケガは、翌日以降に症状が強く出ることが非常に多いです。
事故直後は興奮状態やアドレナリンの影響で痛みを感じにくくなっていることもあるため、「大丈夫そう」と思っていても、後から症状が出るケースは本当に多いそうです。 だからこそ、事故直後に痛みが少なくても必ず病院を受診することが大切だと、今回身をもって実感しました。 前日に担当してくださった先生から、 「明日の朝もう一度来てください。」 と言われていたので、痛みに耐えながら病院へ向かう準備をしました。 家族が車で送ってくれることになりましたが、その道中も本当に辛かったです。 道路の少しの段差やカーブだけでも右肩に響き、 「こんなに揺れるだけで痛いのか…。」 と驚くほどでした。 痛みだけではありません。 頭の中は、 「これからどうなるんだろう…。」 という不安でいっぱいでした。 仕事はどうなるのか。 身体は元に戻るのか。 また普通に生活できるようになるのか。 そんなことばかり考えていました。 病院へ到着し整形外科へ向かうと、待合室にはたくさんの患者さんが診察を待っていました。 自分の順番はまだまだ。 座って待っているだけでも痛みは続き、不安な時間がとても長く感じました。 ようやく診察室へ呼ばれ、前日とは別の整形外科の先生が担当してくださいました。 昨日から続いている右鎖骨と右腰の痛みはもちろん、翌日になって新たに出てきた身体の痛みもすべて伝えました。 先生は、 「まず詳しく検査をしましょう。」 と言われ、その日も様々な検査を受けることになりました。
・身長・体重測定
・尿検査
・血液検査
・レントゲン
・MRI検査など 前日にも検査は受けていましたが、さらに詳しく身体の状態を確認していただきました。
交通事故では見た目だけでは分からないケガもあります。
骨折だけでなく、筋肉や靱帯などに、異常が隠れていることもあるため、医師が必要と判断した検査はしっかり受けることが大切だと感じました。
検査の待ち時間には、隣で待っていた患者さんから 「肩どうしたの?」 と声を掛けていただきました。 交通事故で鎖骨を骨折したことを伝えると、 「若いのに大変だったね…。色々きついと思うけど頑張ってね。」 と優しい言葉を掛けてくださいました。 ほんの数分の会話でしたが、その一言が本当に嬉しくて、張りつめていた気持ちが少しだけ軽くなったのを今でも覚えています。
すべての検査が終わり、再び待合室で結果を待っていると、先生が来てくださり、 「骨折の状態を考えると、早めに手術した方がいいと思います。明日なら手術できますが、どうされますか?」 と言われました。 正直、そんなに早く手術が決まるとは思っていませんでした。 頭の中は真っ白。 戸惑いもありました。 怖さもありました。 でも、 「早く治る可能性があるなら、その方がいい。」 そう思い、手術をお願いすることにしました。 こうして翌日の手術が決まり、その日から3日間の入院も決まりました。 入院手続きを済ませ、そのまま病室へ。 まず患者着へ着替えることになりましたが、それさえも一苦労でした。 右肩を少し動かすだけで激痛が走り、普段何気なく行っていた「着替える」という動作が、こんなにも大変なんだと初めて知りました…。
昼過ぎだったこともあり、そのまま病院で最初の食事をいただきました。 利き手は左手でしたが、それでも右手を全く使えない状態で食事をするのは想像以上に難しく、普段どれだけ無意識に両手を使っていたのかを実感しました。 食後はベッドで休む予定でしたが、痛みと翌日の手術への不安でなかなか眠ることはできませんでした。 少しでも気持ちを紛らわせようと動画を見たり、売店へ行ったりしながら時間を過ごしていました。
夕方になると家族が来てくれて、先生から翌日の手術について詳しい説明を受けました。
右鎖骨はプレートで固定すること。 そして骨がくっついた約1年後にはプレートを抜く手術が必要になること。 さらに、全身麻酔で手術を行うことなど、一つひとつ丁寧に説明してくださいました。 話を聞けば聞くほど、不安はどんどん大きくなりました。
・本当に元の身体に戻れるのだろうか。
・また鍼灸師として患者様の施術ができるのだろうか。
・普通に自転車に乗れる日は来るのだろうか。
そんなことばかり考えていました。 病室へ戻った後も頭の中は不安でいっぱい。 時計を見ても時間がなかなか進まず、とても長い一日に感じました。 その後、職場や日頃お世話になっている方々へ、骨折したこと、入院と手術が決まったことを連絡しました。 すると、本当にたくさんの励ましや心配のメッセージをいただきました。 その一つひとつが本当に嬉しく、 「一人じゃない。」 そう思えたことで、不安だった気持ちが少しだけ軽くなりました。
交通事故に遭われた方へ伝えたいこと
もし交通事故に遭ってしまい、手術や入院が必要と言われたら、とても不安になると思います。 私自身も、「本当に治るのかな」「仕事に戻れるのかな」と毎日考えていました。
今回私自身が交通事故を経験したことによって今まで交通事故で来院していただいた患者様の不安など精神的つらさを改めて理解することができました。
交通事故でお悩みの方には、身体のケアだけでなく、不安な気持ちにも寄り添いながら施術を行っていきたいと思っています。
レントゲンでは異常がなくても、首・肩・腰の痛みや違和感、むち打ち症状などが数日後から現れることも少なくありません。交通事故は身体だけでなく、心も大きなダメージを受けています。
当院では、交通事故による首・肩・腰の痛みや、むち打ちなどの交通事故治療も行っております。
交通事故後の痛みや違和感でお悩みの方、不安なことがある方は、一人で抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。
交通事故の治療は「早めの受診」「正確な検査」「適切な治療」がとても大切です。
今この記事を読んでいる方で、事故に遭ってしまって事故後の流れを知ることで不安が和らいだりすれば、私の経験が誰かのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。



